【入塾】
彼女は、もともとドッグショーに対して、かなり本気で頑張っている子でした。
そして動物が好きなことから、園芸高校の動物化が志望校でした。
【入試戦略】
彼女は、通常で言えば推薦入試を行うに足る内申は取れていませんでした。
学園祭の入試相談のとき、ドッグショーをやっているという点に対して高校の先生の食いつきがよく、
都立推薦の受験を勧められたそうです。
ですので彼女の場合には内申を出来るだけ挙げた上で、集団討論や小論文の練習を重ねていくということが
入試における最重要ポイントになりました。
【推薦対策】
彼女はもともと人見知りなところがあったので、推薦練習の際に集団討論が肝になりました。
練習では、彼女と異なる学校の生徒たちもいるので、本番のように知り合いじゃない生徒との集団討論も練習できます。
最初の練習では、彼女は、案の定、自分の意見を言えていませんでした。
何度も繰り返していくうちに、発言自体のクオリティを気にして何も言わないのが最もよくないということが
彼女の中でもはっきりとしてきました。そして最終的には、自分の意見をしっかりと言っていけるようになりました。
また、小論文では必ずドッグショーについて触れるよう練習しました。テーマによってはドッグショーを入れるのが
かなり難しいテーマもありますが、そこを練習してもらいました。
【推薦前日】
推薦入試の前日は、他の推薦入試の生徒もですが、納得いくまで練習を繰り返しました。
入試へ送り出した時には、彼女もやり切った顔をして出ていきました。
【合格】
彼女は見事に合格をつかみ取りました。内申で言えば、一般の受験では有利ではあるものの、
推薦入試のためには決して有利ではない、むしろ不利なくらいでした。ですがそれを当日、
集団討論と小論文、そして面接の出来でカバーしたというのは、本当によく頑張ったと思います。
【勝因】
彼女はドッグショーという、ほかの生徒にはない強みを持っていました。
そしてそれが動物科というところにとてつもなくマッチしていました。
このように、コースが分かれている学校の推薦では、その生徒がそのコースに応じた強みを持っているかどうかというのは、
ある意味、内申よりも重要になるケースもあります。
【受験においてのアドバイス】
おおよそ、都立の推薦というのは内申が大部分を占める試験になってしまっている現状がありますが、
導入の動機としては、勉強以外に秀でた能力を持つ生徒を発掘するという点です。
その高校のコースはもちろん、強い部活動など、勉強以外の部分で強みを発揮できている場合に、
しっかりと戦略を定めた上で取り組んでいくのがいいと思います。